成人病保険(読み)せいじんびょうほけん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「成人病保険」の意味・わかりやすい解説

成人病保険
せいじんびょうほけん

成人病(生活習慣病)による入院手術などの費用を保障する保険。生命保険特約または単独商品として売り出されている。第二次世界大戦後の医療技術の向上と、それに伴う医療に要する諸費用の上昇背景に、病気により入院したときに入院給付金、手術を受けたときに手術給付金を支払うことをおもな給付内容とする疾病関係商品が生命保険業界で開発され、近年急速に普及してきている。その契機となったのは、1974年(昭和49)にアメリカン・ファミリー生命保険会社が発売した癌(がん)保険である。これに対抗するため、同年にわが国の生命保険会社も病気による入院や手術の際に給付金を支払う疾病保険を発売したが、さらに76年から、病気のうち、悪性新生物(癌)、高血圧性疾患、糖尿病脳血管疾患、心疾患の五大成人病に限って、入院、手術の場合に入院給付金、手術給付金、看護給付金などを支払う成人病保険を発売した。給付の内容が疾病保険より豊富なことが特徴である。

[金子卓治]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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