ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「成宗[朝鮮王朝]」の意味・わかりやすい解説
成宗[朝鮮王朝]
せいそう[ちょうせんおうちょう]
Sǒngjong
[没]成宗25(1494)
朝鮮,朝鮮王朝 (李朝) の第9代の王 (在位 1469~94) 。諱はけつ。諡は康清。成宗1 (69) 年に世祖妃貞熹大后の摂政のもとに 13歳で即位し,7年後には親政を行なった。学問を好み,射芸と書画をよくし,朱子学に精通した。また,人材登用に努め,排仏政策をとった。『経国大典』を完成させる一方,儒臣に命じて『東国輿地勝覧』『東国通鑑』をはじめ,『東文選』『楽学軌範』など多数の書籍を編纂させた。また日本,明,琉球と修交関係を保ち,成宗 10 (79) 年と同 22年には女真を討伐した。このように成宗の時代は文物制度が整い,世宗,世祖に続いて李朝初期文化の黄金時代をなした。
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