我が国の高等教育の将来像(中教審答申)(読み)わがくにのこうとうきょういくのしょうらいぞう

大学事典 の解説

我が国の高等教育の将来像(中教審答申)
わがくにのこうとうきょういくのしょうらいぞう

2005年(平成17)1月28日に中央教育審議会から出された答申。1999年のケルンサミット契機とした世界各国での知識基盤社会における高等教育改革の進展についての影響を受けたものとなっている。最大の特徴は,従前の高等教育計画や将来構想に替わるものとして,中長期的に想定される高等教育の全体像,高等教育機関のあり方および高等教育の発展を目指した社会の役割に関する将来像(いわば「グランドデザイン」とも呼ぶべきもの)と,将来像に向けて取り組むべき施策を示したことにある。すなわち,「高等教育計画の策定と各種規制」の時代から,「将来像の提示と政策誘導」の時代への移行がうたわれている。またこうした観点から,大学がそれぞれの機能を選び分化していくといった「大学の機能別分化」や,それを支える「きめ細やかなファンディング・システム」といった新たな方針についても言及されている。
著者: 島一則

出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報

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