戸惑(読み)とまどい

精選版 日本国語大辞典 「戸惑」の意味・読み・例文・類語

と‐まどい ‥まどひ【戸惑】

〘名〙
夜中に目をさまし、寝ぼけて方角がわからなくなってまごつくこと。ねまどい。
滑稽本東海道中膝栗毛(1802‐09)二「いやわっちは小便におきた所が、つい戸まどいをして」
② はいるべき家、部屋などがわからなくてまごつくこと。
※俳諧・武玉川(1750‐76)五「若後家の淋しい道を知て居 戸まどひの味な所にかしこまり」
手段方法がわからずまごつくこと。勝手がわからないで躊躇すること。
※二人女房(1891‐92)〈尾崎紅葉〉中「母親も戸惑(トマドイ)して此処少時(しばらく)黙然(だんまり)

と‐まど・う ‥まどふ【戸惑】

〘自ワ五(ハ四)〙 (名詞「とまどい」からできた語か) 手段や方法がわからなくて困る。どうしてよいかわからないでまごつく。
※冬の日(1927)〈梶井基次郎〉五「彼は人の表情を読むのにこれほど戸惑ったことはないと思った」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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