手取(読み)てとり

精選版 日本国語大辞典 「手取」の意味・読み・例文・類語

て‐とり【手取】

〘名〙
① 相撲(すもう)のわざのたくみなこと。また、その人。
信長公記(1598)三「此外随分の手取の相撲取共、我も我もと員(かず)を知らず馳集る」
② 人をだまし、うまくあやつることに長ずること。手練手管にたけること。また、その人。
※珠光心の文(室町中)「いか様のてとり風情にても、なげく所、肝要にて候」
人情本春色辰巳園(1833‐35)後「ここに白狐の通(つう)も得し、手取(テトリ)手くだの上手達が」

て‐ど・る【手取】

〘他ラ四〙 手で取る。また、手に入れる。手にする。
歌舞伎御国入曾我中村(1825)二幕「さし当ったる百両の、その金手取(テド)らば、直ぐにあの品」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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