手斧始め(読み)チョウナハジメ

デジタル大辞泉 「手斧始め」の意味・読み・例文・類語

ちょうな‐はじめ〔てうな‐〕【×斧始め】

家の建築に際し、大工仕事を始める日に行う儀礼木造こづくり始め。おの始め。
正月に大工が行う仕事始め行事 新年》

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「手斧始め」の意味・わかりやすい解説

手斧始め
ちょうなはじめ

昔は正月5日、大工が内侍所(ないしどころ)の前で手斧の使い初めを行ったことをいい、いまも島根県日御碕(ひのみさき)神社物部(もののべ)神社では正月の神事として行っている。この儀式が終わらないうちは、近隣の大工は仕事にとりかからないという。新築工事に、大工が着手するときの儀礼をさす所もある。岐阜県北部地方では大黒柱などのたいせつな柱に墨を打つ程度で、あとは祝宴を行っている。

[鎌田久子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android