手玉(読み)テダマ

デジタル大辞泉 「手玉」の意味・読み・例文・類語

て‐だま【手玉】

女の子おもちゃの一。おてだま。
曲芸師が用いる小玉
手首などにつけて飾りとする玉。
(「手球」と書く)ビリヤードで、キューで突く白い球。

た‐だま【手玉】

手くびに巻きつけた装飾用の玉。
足玉も―もゆらに織るはたを」〈・二〇六五〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「手玉」の意味・読み・例文・類語

て‐だま【手玉】

〘名〙
① 装飾として手首などにつけた玉・宝石。ただま。
古今六帖(976‐987頃)五「あしだまもてだまもゆらに織る機(はた)は君が衣に断たむとぞ思ふ」
② 曲芸師が曲技を演じるときに用いる小玉。
※鶴岡放生会職人歌合(15C後か)一〇番「玉章を手玉にまぜてつきやらんつれなき人もとりやいるると」
女児遊戯の一種。小豆などを入れて作った小さな布袋をいくつか持って投げ上げては受ける遊び。また、その布袋。おてだま。いしなご。
※俳諧・毛吹草(1638)一「置露はさわらべのとる手玉哉」
※田舎教師(1909)〈田山花袋〉九「綾を取ったり、御手玉を弄んだりして居る」
※浮世草子・西鶴置土産(1693)二「ちいさき手玉(テダマ)のすくひ網に」
[補注](1)①の「古今六帖」例は、「万葉‐二〇六五」の「足玉も手珠(ただま)もゆらに」を受けたものである。
(2)上代では、ほかにも「手珠」〔書紀‐神代〕の例があるが、これらは、みな古訓で「ただま」とよまれている。

た‐だま【手玉】

〘名〙 装飾として手くびにつけた玉や宝石。手のかざり玉。
※書紀(720)神代下(鴨脚本訓)「八尋(やひろ)殿を起てて手玉(タタマ)玲瓏(ゆら)に織経る少女(をとめ)は、是誰子女ぞ」

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