翻訳|projection
心理学,精神医学の用語。無意識の作用による自我の防衛機制の一つ。投影ともいう。自分自身の資質,欲求,感情等を認められない,あるいは認めたくないときに,それらのものが自分のものではなく,他の人や物にあるかのように感じとる作用。例えば,ある人に対し,敵意なり,逆に恋愛感情なりをもっていて,そのような自分の気持ちを認めたくないとき,その敵意や恋愛の感情は自己の中では抑圧され,相手に投射されて,あたかも相手が自分を憎んでいる,あるいは愛していると感じるメカニズムである。疾病においては,パラノイアや恐怖症成立のメカニズムとして説明できる。人の視線を恐ろしいものと感じとる正視恐怖の裏には,周囲の世界に対する自分自身の攻撃性の投射をみることができる。このような投射は,日常の心理機制のなかにも多くみられ,周囲の情報をゆがめて受けとる原因になっている。自分の欠点を他人の中に見いだしやすいというのも投射機制といえよう。このような投射から自由になり,事実を正しくあるがままに見られるようになるためには,自己の側にある不快な感情や欲求,資質に対して自由になることが必要であろう。人間としてさまざまな弱点があっても,それを意識化することで健康な行動も可能になる。
→防衛機制
執筆者:増野 肇
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…(2)感覚の空間的特性 感覚は大脳皮質感覚野の興奮に起因する現象であるが,このときわれわれは感覚刺激が外界の,あるいは身体の一定の場所に与えられたものと判断する。これを感覚の投射projectionという。感覚のこの性質によって刺激の位置および部位を定めることができる。…
… 防衛機制にはさまざまなものがあるが,どの防衛機制をもっぱら優先的に用いるかによって,個人の性格も違ってくるし,防衛機制が破綻したときに(防衛機制はもともと不合理なものだから,成功したとしても一時逃れだが)生じる精神疾患の種類も違ってくる。たとえば〈抑圧〉とヒステリー,〈反動形成〉および〈分離(隔離)isolation〉と強迫神経症,〈投射(投影)〉とパラノイアは関係が深いといわれる。防衛機制のもっとも基本的なものは,自我を脅かすふつごうな観念や感情を無意識へと追いやる〈抑圧〉であるが,抑圧したからといってそれらの観念や感情は消滅しないので,さらにいろいろと防衛機制が必要となる。…
※「投射」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
小麦粉を練って作った生地を、幅3センチ程度に平たくのばし、切らずに長いままゆでた麺。形はきしめんに似る。中国陝西せんせい省の料理。多く、唐辛子などの香辛料が入ったたれと、熱した香味油をからめて食べる。...
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