押当・推当(読み)おしあてる

精選版 日本国語大辞典 「押当・推当」の意味・読み・例文・類語

おし‐あ・てる【押当・推当】

〘他タ下一〙 おしあ・つ 〘他タ下二〙
① 力を加えてものをつける。おさえておおう。おしつける。
落窪(10C後)一「直衣(なほし)の袖を顔におしあてて」
② 流れる涙を押える。目に袖を当てて泣く。
※夜の寝覚(1045‐68頃)四「おしあて給へる袖のしづくの」
③ 矢を射るときなど、じゅうぶんに目標にねらいをつける。よくよくねらいさだめる。
今昔(1120頃か)二五「良文、充(みつる)最中(もなか)に箭(や)を押宛てて射るに」
④ むりに引き受けさせる。役などを押しつける。
讚岐典侍(1108頃)下「参らじと思ふなめりと心えさせ給うて、おしあてさせ給ふなめり」
⑤ 推測して的中させる。おしはかってあてる。
太平記(14C後)七「是れ程に推(オ)し当(アテ)られぬる上は何をか隠すべき」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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