押熊村(読み)おしくまむら

日本歴史地名大系 「押熊村」の解説

押熊村
おしくまむら

[現在地名]奈良市押熊町

中山なかやま村北方、現奈良市西北隅に立地する。西大寺田園目録に「添下郡京北条三里十五坪内二段 秋篠押熊原、南小池尻、北端二段」とある。「多聞院日記」文明一〇年(一四七八)九月一〇日条に「大熊」と書く。中世は秋篠寺領忍熊おしくまの地。集落の北に忍熊皇子の墓と伝えるところがある。「大和志料」には「応神帝ノ庶兄ニ押熊王アリ。事蹟国史ニ詳カナリ」と記す。

文禄検地検地奉行長束正家。田畠屋敷地合計五〇町九反五畝九歩(六三八・七八四石)の構成で、「家数五拾四間之内弐拾弐間夫役、卅弐間無役」とある。公事役を提供するもの五四軒中、二分の一以下の二二軒であった。近世の初め村高のうち四一三・七四五石は旗本佐々行政領。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android