担屋(読み)かつぎや

精選版 日本国語大辞典 「担屋」の意味・読み・例文・類語

かつぎ‐や【担屋】

〘名〙
① 商品の荷をかついで売り歩く人。担ぎあきないをする人。
夫婦善哉(1940)〈織田作之助〉「おまけに階下呉服担ぎ屋とあってみれば、たとへ銘仙の一枚でも買ってやらねば義理が悪いのだが」
縁起をひどく気にする人。御幣かつぎ。迷信家
※閑耳目(1908)〈渋川玄耳〉漫然の平等「当箱、有の実、葦(よし)は普通の称呼と為ってカツギ屋(ヤ)倒語と気付ない位である」
③ 人をからかいだましておもしろがる者。
④ 第二次世界大戦の戦中戦後、米など統制配給物資を正規の手続きによらないでこっそりと買い入れ、かついできて売り渡す者。
※薔薇一族(1949)〈小山祐士〉「『カツギ屋であり…』『且つまた素人俳優でもあるんだからね』」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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