拡散型対流(読み)かくさんがたたいりゅう(英語表記)diffusive type convection

海の事典 「拡散型対流」の解説

拡散型対流

海水中等で、上層ほど水温も塩分も低くなっている安定成層、すなわち水温が成層の不安定要因となり塩分が安定要因になっているが全体としては安定である成 層、の中に生じる二重拡散対流。1つの界面の上側により低温低塩分の水があるとすると、熱の拡散係数が塩分より大きいため、塩分分布を保存したまま上層の 下部が暖められ、下層の上部が冷やされる。そのため界面を境にする安定度は時間と共に増大するが、上層・下層のそれぞれの内部で不安定が生じて対流が起こ る。このことから安定過剰型対流と呼ばれることがある。 (永田

出典 (財)日本水路協会 海洋情報研究センター海の事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android