持合う(読み)モチアウ

デジタル大辞泉 「持合う」の意味・読み・例文・類語

もち‐あ・う〔‐あふ〕【持(ち)合う】

[動ワ五(ハ四)]
互いに持つ。また、双方が分け合って持つ。「荷物二人して―・う」「足りない分は皆で―・う」
双方の力がつりあう。「需要供給が―・っている」
(「保ち合う」とも書く)相場が持ち合いの状態になっている。「高値で―・う」
折よく持っている。持ち合わせる。〈日葡

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精選版 日本国語大辞典 「持合う」の意味・読み・例文・類語

もち‐あ・う‥あふ【持合・保合】

  1. ( 「もちやう」とも )
  2. [ 1 ] 〘 他動詞 ワ行五(ハ四) 〙
    1. 互いに持つ。互いに持って寄る。共同関係が維持される。また、両方ともあわせ持つ。
      1. [初出の実例]「初から其等のばかり撰で持合ったのだから、一として彼等の情事に関しない者はない」(出典:遺言(1900)〈国木田独歩〉)
    2. もちあわせる(持合)日葡辞書(1603‐04)〕
    3. もちあわせる(持合)
      1. [初出の実例]「盃を、持ちあひましたと広里がさしたを、とっていただき、すこしなめて」(出典:人情本・婦女今川(1826‐28)八)
  3. [ 2 ] 〘 自動詞 ワ行五(ハ四) 〙
    1. 互いに譲らないでがんばる。互いの力がつりあって保たれる。つりあいがとれている。
      1. [初出の実例]「この百軒の家は、互ひに持ち合ひて一村となりたるものにして」(出典:自由之理(1872)〈中村正直訳〉序)
    2. 値段または相場が、小幅に一定の範囲を上下する状態、または動かない状態にある。
      1. [初出の実例]「持合。うごかぬ事」(出典:大坂繁花風土記(1814)米方通言)

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