挙銭・上銭・揚銭(読み)あげせん

精選版 日本国語大辞典 「挙銭・上銭・揚銭」の意味・読み・例文・類語

あげ‐せん【挙銭・上銭・揚銭】

〘名〙
中世利子をとって金銭を貸し出すこと。また、その金銭。こせん
吾妻鏡‐延応元年(1239)四月二六日「挙銭を取て、まづ寺家に令進納後」
② 営業権を他人に貸して、受けとる貸料。うわまえをはねて取る金。
滑稽本浮世風呂(1809‐13)前「目鼻がなけりゃアわさびおろしといふ面(つら)だから、かながしらから揚銭(アゲセン)を取さうだア」
※浄瑠璃・心中二枚絵草紙(1706頃)中「九間のおろせがあげせんの、残りもけふはすっきりと取って九両二歩のかね」
仮名草子仁勢物語(1639‐40頃)下「恋しやと見にこそ来たれ上銭の金は持たずもなりにけるかな」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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