掛り(読み)カカリ

デジタル大辞泉 「掛り」の意味・読み・例文・類語

かかり【掛(か)り/懸(か)り】

掛かること。ひっかかること。「エンジンの―が遅い」
(掛かり)物事をするのに必要な費用。入費。「―がかさむ」
(掛かり)囲碁で、隅に打った相手の石のしまりを妨げること。「―を打つ」→しま8
釣り針の、魚の外れるのを防ぐためにつける先端部の突起。針先の返しの部分。もどり。あぐ。
女の髪の垂れかかったようす。下がりぐあい。
御髪みぐしの―、はらはらと清らにて」〈・若菜下〉
蹴鞠けまりをする場所。また、その場所の四隅に植えた樹木。普通は北東に桜、南東に柳、北西に松、南西カエデを植える。
「まりを好みてのち、―の下に立つ事七千日」〈著聞集・一一〉
建物のつくり方。構え。つくり。
「此の大門の―などは、誠に今迄の寺々とは格別なものでござる」〈虎寛狂・鐘の音
趣。風情
「枝をめ葉を透かして、―あれと植ゑ置きし」〈謡・鉢木
[類語]支出費用ついり目り用入用にゅうよう入費にゅうひ出費用度経費実費コスト雑費出金出銭でせん失費物入り支払い歳出歳費決済勘定支弁払い払い込み醵出きょしゅつ醵金きょきん出資先払い前払い後払い未払い不払い追いばら延べ払い一時払い分割払い有る時払い遅払い出世払い

がかり【掛(か)り】

[接尾]
名詞に付く。
㋐その物事に似たようすである意を表す。「芝居掛かり
㋑そのものに依存する意を表す。「親掛かりの身」
日数人数などを表す言葉に付いて、それだけの時間・人手を要する意を表す。「10年掛かり」「5人掛かり
動詞連用形に付く。
㋐その事のついでにの意を表す。「通り掛かり
㋑…した勢いの意を表す。「行き掛かり上、そうなってしまった」

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