掛絡・掛羅(読み)から

精選版 日本国語大辞典 「掛絡・掛羅」の意味・読み・例文・類語

か‐ら クヮ‥【掛絡・掛羅】

〘名〙
① (掛けて身にまとう物の意) 仏語。禅宗浄土宗の僧が、両肩を通して胸間に掛けて用いる小さな方形袈裟(けさ)。五条衣(安陀会)で、中国、唐の則天武后禅僧に与えたことに始まる。掛絡袈裟。前五条。掛子(かす)
※増鏡(1368‐76頃)一一「緑衫(ろうさう)の御衣にくゎらといふ袈裟かけさせ給へり」
太平記(14C後)二九「袴許りに掛羅(クヮラ)懸けて」 〔釈氏要覧‐上・法衣
② ①に用いてある象牙などの輪。
※俳諧・毛吹草(1638)六「雲は袈裟月はくら共云つべし〈作者不知〉」
③ 根付け。また、根付けのある印籠(いんろう)巾着、タバコ入れなど。
※俳諧・宝蔵(1671)三「つぶの緒じめに、ばへのくゎら、鮫印籠に島巾着は、隠者のよきさげ物なり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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