掻返（読み）かきかえす

精選版 日本国語大辞典

かき‐かえ・す ‥かへす【掻返】

〘他サ四〙

① (「かき」は接頭語) 同じことを何度もする。繰り返す。

※有明の別（１２Ｃ後）二「昔のことども、かきかへしおぼし中宮の御あたりは」

② 琴、琵琶の奏法の一つ。下から上へすくいかえして鳴らす。したがって、琴爪(ことづめ)または撥(ばち)の裏で弦をはねて鳴らすことという（源氏物語玉の小櫛（1799））。

※宇津保（970‐999頃）内侍督「『このむかしのおもほゆるてをあそばせよ』など、かきかへしたまふ時」

出典　精選版 日本国語大辞典