摂田屋村(読み)せつたやむら

日本歴史地名大系 「摂田屋村」の解説

摂田屋村
せつたやむら

[現在地名]長岡市摂田屋町・摂田屋一―五丁目・曲新まがりあら町一―二丁目・豊詰とよづめ

三国街道(現国道一七号)に接して形成された集落。北は宮内みやうち村・新町曲方あらまちまがりかた村、南は村松むらまつ(太田川)を挟んで定明じようみよう村。摂待屋・接待屋・説太屋とも記した。当地は志度野岐しとのき庄に属し、同庄は乾元二年(一三〇三)七月六日の慈道寄進歓喜寺水田等目録(紀伊歓喜寺文書)によると、紀伊国和佐わさ庄の歓喜かんき(現和歌山市)が所領を有している。同寺住持は和佐庄内薬徳やくとく寺に接待所を経営しているので、志度野岐庄内でも接待所を経営し、かつ当地はその遺称地とも考えられる。永享五年(一四三三)九月二二日の長尾実景奉書案(上杉家文書)によると、上杉房朝代長尾実景(府内長尾の嫡流)が長尾六郎左衛門尉に魚沼郡宇賀地うがち(現北魚沼郡堀之内町)知行させ、「脱庄之内接待屋」を守護料所とし、その年貢納入を請負わせており、またこのとき長尾六郎左衛門尉が当地に代官職を得たことが知られる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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