摺鉦(読み)スリガネ

デジタル大辞泉 「摺鉦」の意味・読み・例文・類語

すり‐がね【××鉦】

歌舞伎下座音楽祭礼囃子ばやしなどに用いる打楽器真鍮しんちゅう製の小形の鉦で、左手に持ち、右手ばちで摺るように打つ。ちゃんぎり。ちゃんちき。当たり鉦。

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精選版 日本国語大辞典 「摺鉦」の意味・読み・例文・類語

すり‐がね【摺鉦】

  1. 〘 名詞 〙 小形の鉦(かね)で、これを左手に持ち、小さなばちで鉦の内側をするように打ち鳴らす。歌舞伎や祭礼の囃子(はやし)などに用いる。ちゃんぎり。当たり鉦。
    1. [初出の実例]「唄入り摺鉦(スリガネ)合方にて」(出典:歌舞伎・助六廓夜桜(1779))

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「摺鉦」の意味・わかりやすい解説

摺鉦
すりがね

日本の平(たいら)ゴング系体鳴楽器。別名、当り鉦、ちゃんぎり。直径15~30センチメートルの金属製の皿型の縁に穴をあけて紐(ひも)を通したもの。手でぶら下げて容器の内側を打ち鳴らす場合を当り鉦、直接手に持ち内側を摺るように奏する場合を摺鉦という。念仏踊、祭礼囃子(ばやし)などで使われる。歌舞伎(かぶき)ではにぎやかな町の雰囲気の表現、所作事(しょさごと)に利用される。

山口 修]

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