撫順炭田(読み)ぶじゅんたんでん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「撫順炭田」の意味・わかりやすい解説

撫順炭田
ぶじゅんたんでん / フーシュンタンティエン

中国東北地区、遼寧(りょうねい/リヤオニン)省、撫順の近郊にある炭田東西約19キロメートルにわたって幅広く広がる。総面積約50万平方キロメートル。埋蔵炭量は約140億トンで、粘結性瀝青(れきせい)炭を産する。炭層の生成年代は新生代第三紀で、東端は薄化しているが、西に向かうにしたがい厚くなり、最高100メートル以上に達する。炭質は逆に西部は弱粘結、東部に行くにしたがい強粘結炭となる。坑内掘りのほかに大規模な露天掘りも行われている。かつては中国第1位の産出を誇ったが、新興炭鉱が続出したため、生産量は横ばいであるが順位は著しく低下した。年生産量は732万トン(1996)。

[木下重教・樋口澄志]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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