放射線遮蔽ガラス(読み)ほうしゃせんしゃへいがらす(英語表記)radiation shield glass

日本大百科全書(ニッポニカ) 「放射線遮蔽ガラス」の意味・わかりやすい解説

放射線遮蔽ガラス
ほうしゃせんしゃへいがらす
radiation shield glass

γ(ガンマ)線、X線など人体に有害な放射線を防ぎ、しかも内部が観察できるように、放射線による着色を防止した鉛ガラス一種。一般に強い放射線照射によってガラスは着色し、厚いガラスの場合にはそのためにまったく透視できなくなる。ガラス中に少量(たとえば0.3%)の酸化セリウムを加えたものは、この着色を防ぐことができ、着色しないことからノンブラウニング・ガラスとよばれている。この種のガラスは1個がそれぞれ数十センチメートルの厚さのものもあり、放射線の強さによって数枚を重ねて使うこともある。

[境野照雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android