ほう‐さん ハウ‥【放散】
〘名〙 (「ほうざん」とも)
①
外側へ
一面に広く散らすこと。また、広く散ること。放れ散ること。
※
色葉字類抄(1177‐81)「放散 ハウザン 牛馬部」 〔阮籍‐元父賦〕
※世之助の話(1918)〈
芥川龍之介〉中「その
皮膚の放散するにほひと」
③
気持を発散させること。
感情を外へすっかり出すこと。また、感情が発散すること。
④ 気持がぼんやりとして集中できないこと。
目標、
対象などをしっかりつかめないままでいること。
※俳諧・雑談集(1692)上「云べき句も放散(ハウサン)し、人の句も心にいらで」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「放散」の意味・読み・例文・類語
ほう‐さん〔ハウ‐〕【放散】
[名](スル)《古くは「ほうざん」とも》
1 外側へ広く散らばること。また、広く散らすこと。「痛みが放散する」「異臭を放散する」
2 気持ちを発散させること。また、感情が発散すること。「恨みもいきどおりも放散する」
3 ⇒適応放散
[類語]発散・散布
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普及版 字通
「放散」の読み・字形・画数・意味
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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
世界大百科事典(旧版)内の放散の言及
【ガス吸収】より
…たとえば,炭酸ガスが水に溶解する場合は前者の例であり,炭酸ガスが苛性ソーダ水溶液により吸収される場合は後者の例である。ガス吸収の逆の操作は放散desorptionまたはストリッピングstrippingである。ガス吸収は,気体の精製,大気汚染物質など気体中の不純物の除去手段として,また液体中に気体を導入して化学反応を起こさせる気液反応操作として工業的に広く用いられる。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」