放題(読み)ホウダイ

デジタル大辞泉 「放題」の意味・読み・例文・類語

ほう‐だい〔ハウ‐〕【放題/傍題】

[名・形動ナリ]
常軌を逸していること。自由勝手にふるまうこと。また、そのさま。放埒ほうらつ
つくばふかと思へばやがて行ずるは―なことぞ」〈百丈清規抄・四〉
育ちや品位などがいやしいこと。また、そのさま。〈日葡
[類語]思い切り思う存分心置きなく心行くまで嫌というほど

ほう‐だい〔ハウ‐〕【放題】

[接尾]名詞形容動詞語幹、動詞の連用形助動詞「たい」などに付いて、ある動作を思いのまま、勝手気ままに行うことを表す。また、ある作用状態が進むのをそのままにしておくことなどの意を表す。「勝手放題」「食べ放題」「言いたい放題」「ひげを伸び放題にしておく」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「放題」の意味・読み・例文・類語

ほう‐だいハウ‥【放題・傍題】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
  2. [ 一 ]
    1. 行ないなどが常軌を逸していること。きまりのないこと。自由勝手にふるまうこと。また、そのさま。
      1. [初出の実例]「西七条之路酔伏之間、余傍題形儀不可然也」(出典:東寺百合文書‐ち・嘉吉三年(1443)四月二四日・二十一口方評定引付)
      2. 「はうたい不思議の事かありて、え申さぬやうな事があるぞ」(出典:史記抄(1477)一五)
    2. 育ちや品位などがいやしいこと。また、そのさま。
      1. [初出の実例]「Fǒdai(ハウダイ) シゴクナ モノ」(出典日葡辞書(1603‐04))
  3. [ 二 ] あるやり方や順序に任せること。また、そのさま。そのまま。また、ある人の意志のまま。接尾語的に、名詞や動詞連用形、希望の助動詞「たい」などに付いて、その動作、作用の行なわれるままにしておく、また、意志のままに任せるなどの意を添えるのにも用いる。「食べ放題」「言いたい放題」など。
    1. [初出の実例]「目機銖両と云は、物に依て、〈略〉目ほうだいに軽重を定むるぞ」(出典:足利本人天眼目抄(1471‐73)中)
    2. 「そのときそのときの御所さまの御心ほうたいに、あそはし候と見えし」(出典:女房故実(16C後か))
  4. [ 三 ]ぼうだい(傍題)

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