斗女郷(読み)とめごう

日本歴史地名大系 「斗女郷」の解説

斗女郷
とめごう

和名抄」高山寺本に「斗女」と記し、「止米」と訓じ、流布本では「土女」と訓じているので、「とめ」と称していたことは疑いない。

「日本地理志料」に「按刀売女子美称、又云刀弁」とし、「信濃地名考」に「斗女郷、今戸部村存す。戸部、富部に作る」とあるのをうけて、現在の篠ノ井しののいを中心としての平坦部から西方山間部までの地域であろうと比定し、「大日本地名辞書」は、現長野市川中島かわなかじま氷鉋ひがのに式内社斗売ひがなとめ神社があり、この社の周辺に、氷村と富部とんべ村が並んでいて、近世まで一七ヵ村の民が本社を敬祭し、そのうち七ヵ村を氷郷といい、十ヵ村を斗女郷といったという伝承を記し、氷斗売という神格が分れて氷郷・斗女(富部)郷となったのではないかと示唆している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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