斯・斯有(読み)かかる

精選版 日本国語大辞典 「斯・斯有」の意味・読み・例文・類語

かかる【斯・斯有】

〘連体〙
① (ラ変動詞「かかり(斯有)」が、近世以降、しだいに連体形による連体修飾用法だけに限られるようになり、現代口語文に残存したもの) このような。かくのごとき。改まったかたい表現に用いる。
※天草本平家(1592)一「ナニゴト トワ ゾンゼネドモ、cacarume(カカルメ) ニ アイマラスル ヲ ゴラウゼラレイ」
坊っちゃん(1906)〈夏目漱石〉六「かかる弊風を杜絶する為めにこそ」
② (形容動詞語幹のような状態性の体言を修飾する、強調的な用法) とんでもない。
※謡曲・調伏曾我(1480頃)「言語道断のこと、かかる聊爾(れうじ)なることにて候」
狂言記長光(1660)「是はかかるめいわくでござりまする」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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