新学偽経考(読み)しんがくぎけいこう(英語表記)Xin-xue weijing-kao

百科事典マイペディア 「新学偽経考」の意味・わかりやすい解説

新学偽経考【しんがくぎけいこう】

中国,清末の康有為の著。14巻。1891年刊。後漢の古文経典は王莽(おうもう)の臣の劉【きん】(りゅうきん)の偽作であるとし,前漢の今文経典こそ孔子の学を明らかにしたものと論じた。廖平(りょうへい)の影響を受け,さらに発展させ,偶像打破,懐疑批判の精神を導入したもので,清末革命の一起因となった。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「新学偽経考」の意味・わかりやすい解説

新学偽経考
しんがくぎけいこう
Xin-xue weijing-kao

中国,清末の経学書。康有為著。 14巻。光緒 17 (1891) 年刊。書名は,後漢 (東漢) 以来の経学はみな劉きんの偽作で,新莽一朝の学 (新の王莽一代の学) にすぎないということに由来する。前漢の今文 (→今文学〈きんぶんがく〉) が孔子の真伝であると主張するとともに,今文によらなければ孔子の学問を明らかにすることはできないと説いた。このため反対派から非難され光緒 20 (94) 年に禁止処分を受けた。

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