新生児マススクリーニング(読み)しんせいじマススクリーニング(英語表記)Newborn mass screening

六訂版 家庭医学大全科 の解説

新生児マススクリーニング
しんせいじマススクリーニング
Newborn mass screening
(子どもの病気)

 医学進歩により一部の先天性代謝異常症では、知能障害などの症状が出る前に早期発見し、治療を行えば正常の発達が期待できるようになりました。このような病気に対して1977年から早期発見を目的とした新生児マススクリーニングが開始されています。現在日本では、ほとんどすべての赤ちゃんが、産婦人科を退院する前にこの検査を受けています。

 対象になっているのは、フェニルケトン尿症メープルシロップ尿症ホモシスチン尿症ガラクトース血症、先天性甲状腺機能低下症(こうじょうせんきのうていかしょう)、先天性副腎過形成症(ふくじんかけいせいしょう)の6つの病気です。

 先天性甲状腺機能低下症先天性副腎過形成症内分泌の病気の項で詳しく解説されているので、ここではアミノ酸代謝異常症のフェニルケトン尿症メープルシロップ尿症ホモシスチン尿症と糖質代謝異常症のガラクトース血症を中心に解説します。

 これらの病気は大変頻度が少ないので、診断と治療に関しては、代謝異常症を専門にしている医師のいる病院を受診してください。

出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報