方薬(読み)ホウヤク

デジタル大辞泉 「方薬」の意味・読み・例文・類語

ほう‐やく〔ハウ‐〕【方薬】

薬剤を調合すること。調剤
療術、―の事を聞き給ひ」〈蘭学事始
医療の心得がなく単に処方によって調合した薬の意から。一説に「方薬」は当て字とも》力もないのにいいかげんなことをすること。また、その人。
「そこは利根りこん者かと思へば、―なり」〈戴恩記

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精選版 日本国語大辞典 「方薬」の意味・読み・例文・類語

ほう‐やくハウ‥【方薬】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 薬剤を調合すること。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
    1. [初出の実例]「官医の志ある方々は、年々対話といふ事を願て、彼客屋に行き、療術・方薬の事聞給ひ」(出典:蘭東事始(1815)上)
    2. [その他の文献]〔後漢書‐方術伝・華佗〕
  3. 医療のことをわきまえないで、単に処方によって調合した薬。転じて、実力がなく間に合わせのことなどをすること、また、そういう人のたとえ。一説に「方薬」はあて字とも。〔文明本節用集(室町中)〕
    1. [初出の実例]「そこは利根者かと思へば、方薬なり」(出典:随筆・戴恩記(1644頃)下)

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普及版 字通 「方薬」の読み・字形・画数・意味

【方薬】ほうやく

処方と薬。

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