日光の社寺(読み)にっこうのしゃじ

事典 日本の地域遺産 「日光の社寺」の解説

日光の社寺

(栃木県日光市)
世界遺産」指定の地域遺産(1999(平成11)年)。
「日光の社寺」は、栃木県日光市にある東照宮二荒山神社輪王寺の2社1寺に属する建造物群とそれらを取り巻く自然環境からなる。8世紀以来、日光は男体山を中心とする山岳信仰聖地であり、男体山には、輪王寺(大猷院霊廟本殿・相の間・拝殿国宝、37棟が重要文化財指定)と二荒山神社(本殿や神橋など23棟が重要文化財に指定)があり、1617(元和3)年に徳川家康の霊廟である東照宮(本殿・石の間・拝殿、陽明門など8棟が国宝、34棟が重要文化財指定)が創建されて以来、徳川幕府の聖地となった。東照宮は、その後1636(寛永13)年大規模な造り替えが行われ、現在の規模・構造となった。1653(承応2年)年3代将軍家光の霊廟である大猷院が造営されている。東照宮と大猷院は権現造り様式の完成形といわれる

出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域遺産」事典 日本の地域遺産について 情報

世界遺産詳解 「日光の社寺」の解説

にっこうのしゃじ【日光の社寺】

1999年に登録された日本の世界遺産(文化遺産)で、栃木県日光市にある。東照宮、二荒山神社、輪王寺の2社1寺に属する建造物群およびそれらを取り巻く自然環境からなり、そのなかには、江戸幕府初代将軍徳川家康を祀る東照宮の、龍、唐獅子、鳥、牡丹など508の色鮮やかな彫刻金箔に埋め尽くされた陽明門や、輪王寺の3代将軍家光の霊廟である大猷(だいゆう)院など国宝9棟、二荒山神社の神橋など重要文化財94棟の計103棟の建造物が含まれる。建造物の多くは、江戸時代初期から中期までに建てられたもので、特に東照宮と大猷院は、日本近世の宗教建築を代表する権現造り様式の完成形といわれ、多くの霊廟および神社建築に影響を与えた。これらの建造物群と宗教的霊地である日光の山々とが一体となった景観が評価され、世界遺産に登録された。◇英名はShrines and Temples of Nikko

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

百科事典マイペディア 「日光の社寺」の意味・わかりやすい解説

日光の社寺【にっこうのしゃじ】

日光東照宮二荒山神社輪王寺

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