日本でいちばん大切にしたい会社大賞(読み)にほんでいちばんたいせつにしたいかいしゃたいしょう

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

日本でいちばん大切にしたい会社大賞
にほんでいちばんたいせつにしたいかいしゃたいしょう

人をたいせつにする経営に取り組み、好不況を問わずに好業績を持続する企業を選出し、顕彰する賞。正式には「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞と表記する。本賞における「人」とは、(1)従業員とその家族、(2)外注先・仕入先、(3)顧客、(4)地域社会、(5)株主、の五者をさす。これらの人々に対する使命や責任を果たし、人をたいせつにする経営を継続的に実践している優良な企業や団体を、企業活動の模範として表彰している。表彰は年1回で、経済産業大臣賞、中小企業庁長官賞、実行委員長賞、審査委員会特別賞があり、2015年度(平成27)より障害者、高齢者、女性などに関して優れた活動を実践した企業に贈られる厚生労働大臣賞が新設された。

 この賞は、2010年に法政大学、日刊工業新聞社、あさ出版が共同で設立した実行委員会によって開始され、主催母体および事務局は2014年に「人を大切にする経営学会」に移管された。自薦他薦を問わず、応募のあった企業や団体について審査委員会が審査を行っている。応募資格は、過去5年間において以下の五つの条件を満たしていることである。(1)人員整理、会社都合による解雇をしていないこと。(2)下請企業、仕入先企業へのコストダウンを強制していないこと。(3)障害者雇用率が法定雇用率以上であること。(4)黒字経営であること。(5)重大な労働災害がないこと。なお、(1)と(5)については東日本大震災等の自然災害に伴うものを除く。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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