日本釈名(読み)ニホンシャクミョウ

デジタル大辞泉 「日本釈名」の意味・読み・例文・類語

にほんしゃくみょう〔ニホンシヤクミヤウ〕【日本釈名】

江戸中期の語源辞書。3巻。貝原益軒著。元禄12年(1699)成立。翌年刊行。後漢劉熙りゅうきの「釈名」にならい、和語を23項目に分類して五十音順に配列し、語源を解説したもの。

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精選版 日本国語大辞典 「日本釈名」の意味・読み・例文・類語

にほんしゃくみょうニホンシャクミャウ【日本釈名】

  1. 江戸中期の語源辞書。三巻。貝原益軒著。元祿一二年(一六九九)成立、同一三年刊。中国、後漢の劉熙撰の「釈名」にならい、和語を天象時節など二三種に部類、五十音順に列挙し、語源を説く。

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世界大百科事典(旧版)内の日本釈名の言及

【辞書】より

…谷川士清(ことすが)の《和訓栞(わくんのしおり)》93巻(1777(安永6)以後の刊行)は古語のほか俗語方言なども収め,五十音順であり,太田全斎の《俚言(りげん)集覧》(増補本は1900)は俗語を集めたもので,アカサ…イキシ…の順で並べてある。 このほか特殊辞書には,語源辞書として松永貞徳の《和句解》(1662∥寛文2),貝原益軒の《日本釈名》(1700∥元禄13),新井白石の《東雅》(1717(享保2)成立),契沖の提唱した歴史的仮名遣いを整理増補した楫取魚彦(かとりなひこ)の《古言梯》(1764(明和1)成立),方言辞書で越谷吾山《物類称呼》5巻(1775∥安永4),類書として寺島良安の《和漢三才図会(ずえ)》105巻(1712(正徳2)成立),山岡浚明の《類聚名物考》(1903‐05)などがある。
[明治時代以後]
 ヨーロッパの辞書の影響を受けて,その体裁にならった辞書が生じた。…

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