日照雨(読み)ひでりあめ

精選版 日本国語大辞典 「日照雨」の意味・読み・例文・類語

ひでり‐あめ【日照雨】

〘名〙 日がさしているのに雨が降ること。また、その雨。きつねの嫁入り天気雨
※新撰六帖(1244頃)二「とにかくにみかさと申せ夏ふかき末の原野に日てり雨ふる〈藤原光俊〉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

とっさの日本語便利帳 「日照雨」の解説

日照雨

さばえという地方もある。日が照っているのに雨が降っているので、狐日和(きつねびより)、狐のお嫁入りなどという。村しぐれ、わたくし雨、通り雨といわれるもの。海岸線で出合ったにわか雨を、磯日照雨という。そばえ・さばえは夏のものだが、村しぐれ、片しぐれとなると冬のものとして扱う。片しぐれというのは、山の向こう側は晴れていても、こちらは雨が降っていることをいう。
人々をしぐれよ宿は寒くとも\松尾芭蕉

出典 (株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」とっさの日本語便利帳について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android