日置南郷(読み)ひおきなんごう

日本歴史地名大系 「日置南郷」の解説

日置南郷
ひおきなんごう

中世に伊作いざく郡内に成立した郷で、現在の吹上町永吉ながよしにあたる。「へきのなんごう」ともいう。建久三年(一一九二)一〇月二二日の関東御教書案(島津家文書)伊作郡日置南郷とみえ、平安末期には阿多宣澄の所領であったが、平家方にくみして没収され、島津忠久地頭に任じられた。薩摩国建久図田帳によれば田積三六町、ただし当郷内外小野そとおの一五町は島津庄に含まれている。同地は文治四年(一一八八)一〇月に伊作庄の一部になっている(同年一〇月日「伊作庄立券状案」島津家文書)地頭職は文永二年(一二六五)に島津忠時から島津久時(久経)に譲られて当郷は伊作島津家の所領となった(同年六月二日「島津道仏置文案」同文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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