日置弾正(読み)へき・だんじょう

朝日日本歴史人物事典 「日置弾正」の解説

日置弾正

没年:文亀2(1502)
生年:文安1(1444)
室町時代の弓術家。『本朝武芸小伝』には「大和(奈良県)の人,弓術中興の始祖」とある。弓術9流7派中,逸見流の高弟だった。『雑話筆記』によれば,伊賀(三重県)の柘植日置の生まれ。名は正次。土御門院の北面の武士となるが,病気で大和香久山に隠棲した。だが志を弓術に尽くし極意を得,諸国を巡るうち近江の吉田重賢に教えた。応仁の乱(1467~77)では,その弓術は大いに重宝がられた。その影響か出家し,高野山に登って瑠璃光坊威徳と号した。のち,再び吉田方に至り,秘伝を伝えてから旅に出たが,晩年は伊賀で過ごした。遊戯化していた古流弓術を変革し,戦国期に伝播させた功績は大きい。

(杉田幸三)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「日置弾正」の解説

日置弾正 へき-だんじょう

日置正次(へき-まさつぐ)

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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