精選版 日本国語大辞典 「時刻・時剋」の意味・読み・例文・類語
じ‐こく【時刻・時剋】
〘名〙
① 時の流れの瞬間的な一点。
② 一瞬一瞬の時を刻みながら流れてゆく、その時間。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
※元祿版古今著聞集(1254)一九「花ならびに掌燈等、遅々して時尅おしうつりけり」
※謡曲・親任(1541頃)「おん身はいづかたへも忍び給ひ、時刻を窺ひ家を興し兄の敵を取り給ひ」
④ ある一定の時間。打消の語を伴って、ゆとりがなくせっぱつまった状況を表わす。
※幸若・文学(室町末‐近世初)「ほばしらをたてなをせといへる時刻もなかりけり」
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