景曲(読み)けいきょく

精選版 日本国語大辞典 「景曲」の意味・読み・例文・類語

けい‐きょく【景曲】

〘名〙 和歌連歌俳諧などで、景色を写生的に、しかも面白く趣向を凝らしてよむこと。また、そのようによんだもの。景気。→景曲体
※愚秘抄(1314頃)鵜本「おもては見様を先として、底に面白体を兼ねたらん歌を景曲とは申すべきにこそ」
[補注]「景気」が景色そのものやそれを詠み込んだ句や付け方を指すのに対して、「景曲」は景色や風情の面白さや趣向を指す。「景曲体」ともいい、「三五記‐鷺本」では、「定家十体」のうちの面白体に属する一体とするが、挙例の「愚秘抄‐鵜本」の解説の方が妥当である。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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