暗者(読み)あんじゃ

精選版 日本国語大辞典 「暗者」の意味・読み・例文・類語

あん‐じゃ【暗者】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 暗愚な者。愚かな人。愚か者。
    1. [初出の実例]「明者は是治安永久の本、暗者(アンシャ)は是危乱速亡の兆なり」(出典信長記(1622)一五上)
  3. ( 「くらもの(暗者)」を音読したもの ) 近世売春婦をいう。私娼暗女。あんぶつ。
    1. [初出の実例]「歴々の住職を初め闇者(アンジャ)の月妾坊(ぐっせうぼう)墓守の惣右衛門迄」(出典:浮世草子傾城禁短気(1711)五)

くら‐もの【暗者・闇物】

  1. 〘 名詞 〙
  2. いかさま者。にせ者。〔人倫訓蒙図彙(1690)〕
  3. くらものおんな(暗者女)」の略。
    1. [初出の実例]「暗者(クラもの)とちぎる所か大笑ひ 其睦言(むつこと)百目より内」(出典:俳諧・西鶴大矢数(1681)第一五)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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