暴れる（読み）アバレル

デジタル大辞泉

あば・れる【暴れる】

［動ラ下一］［文］あば・る［ラ下二］
１ 乱暴な行動をする。被害が出るほど乱暴に動く。「やけになって―・れる」「増水で川が―・る」
２ 勇ましく大胆な行動をする。「議会活動で大いに―・れる」
３ むやみに飲み食いをする。暴飲暴食する。
「釣りたるはぜを丸焼きにして、数食ふ事を手柄におのおの―・れける中にも」〈浮・織留・三〉

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

あば・れる【暴】

1. 〘 自動詞 ラ行下一段活用 〙
   [ 文語形 ]あば・る 〘 自動詞 ラ行下二段活用 〙
2. ① 乱暴な行為をする。
   1. (イ) 人や器物に暴力を振るったりして、騒ぎたてる。無法なことをする。
      1. [初出の実例]「豪放なあはれたうでこきをたつる者をみじきくだいたぞ」(出典：玉塵抄（1563）二一)
      2. 「コノ ワランベガ abarete(アバレテ) タマラヌ」(出典：日葡辞書（1603‐04）)
   2. (ロ) 常識からはずれた行為をする。暴飲暴食など度を越した無茶なことをする。
      1. [初出の実例]「古よりも暴(アバ)れてなん食らひける」(出典：仮名草子・仁勢物語（1639‐40頃）上)
   3. (ハ) 激しく身体を動かす。あちこちとはげしく動きまわる。
      1. [初出の実例]「此鳥は、馴れたりや、又は、暴るることありや」(出典：小学読本（1873）〈田中義廉〉一)
3. ② 勇ましく大胆に行動する。大活躍する。
   1. [初出の実例]「両人の紋付たる扇を遣り、来年中は随分あばれ候へ」(出典：歌舞妓年代記（1811‐15）三)

出典　精選版 日本国語大辞典