暴風(読み)ボウフウ

デジタル大辞泉 「暴風」の意味・読み・例文・類語

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精選版 日本国語大辞典 「暴風」の意味・読み・例文・類語

ぼう‐ふう【暴風】

  1. 〘 名詞 〙
  2. あらあらしく吹く風。荒れ狂う風。また、急に吹きつのる風。あらし。
    1. [初出の実例]「唐国僧道璿、随船泛海、及于中路、忽遭暴風、波濤注日、陰迷天」(出典:南天竺波羅門僧正碑并序‐神護景雲四年(770)四月二一日)
    2. 「人生百歳も只暴風の吹過が如きぞ」(出典:四河入海(17C前)二一)
    3. [その他の文献]〔礼記‐月令〕
  3. 気象で、風力階級一〇の風。風速が毎秒二四・五メートルから二八・四メートルの間の風をいう。

あら‐しま【暴風】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「あらしまかぜ(暴風)」の略 ) =あからしまかぜ(暴風)
    1. [初出の実例]「追々気も平ぎ暴風(アラシマ)の難もなく」(出典:西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉二)

あらしま‐かぜ【暴風】

  1. 〘 名詞 〙あからしまかぜ(暴風)
    1. [初出の実例]「海中に至るに暴風(アラシマカゼ)忽に起りて」(出典:日本書紀(720)景行四〇年是歳(穂久邇文庫本訓))

あかしま‐かぜ【暴風】

  1. 〘 名詞 〙あからしまかぜ(暴風)
    1. [初出の実例]「乃ち海中に至て暴風(アカシマカゼ)忽に起る」(出典:日本書紀(720)景行四〇年是歳(寛文版訓))

あからしま‐かぜ【暴風】

  1. 〘 名詞 〙 暴風。はやて。はやち。あかしまかぜ。あらしまかぜ。
    1. [初出の実例]「暴風 安加良之末加世」(出典:水戸本丙日本紀私記(1678))

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百科事典マイペディア 「暴風」の意味・わかりやすい解説

暴風【ぼうふう】

一般には激しく強い風。気象学上ではビューフォート風力階級の10を暴風といい,風速は毎秒24.5〜28.4m。気象警報では風速20m/s以上が予想されるとき暴風雨・暴風雪警報が出される。日本付近の暴風の主たる原因としては台風,春・秋のころ日本付近を通過する発達した温帯低気圧,冬の季節風の三つがあげられる。なお,風力階級10を全強風,11を暴風ということもある。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「暴風」の意味・わかりやすい解説

暴風
ぼうふう
storm

一般に非常に強い風のこと。予報用語としては暴風警報基準以上の風のことだが,警報の基準は地域ごとに異なり,10分間風速がおおむね 18~25m/sである。なお,海上暴風警報は風速が 24.5~28.5m/sであり,台風の暴風域は風速が 25m/s以上である。

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普及版 字通 「暴風」の読み・字形・画数・意味

【暴風】ぼうふう

大あらし。

字通「暴」の項目を見る

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