暹羅(読み)シャム

精選版 日本国語大辞典 「暹羅」の意味・読み・例文・類語

シャム【暹羅】

[1] (Siam) タイ旧称。→シャムロ
西洋紀聞(1725頃)中「スイヤム、〈シャム、またはシャムローともいふ。漢に暹羅と訳す。これ也〉古の時、暹と、羅斛と、二国あり」
[2] 〘名〙
※評判記・難波の㒵は伊勢の白粉(1683頃)二「まことにちかきころよりしゃむと蹴あはす事はやり出て」
随筆・我衣(1825)「小人皮脂足にてはつめたく覚ゆ、しゃむはあたたかに覚ゆ」

シャムロ【暹羅】

[1] シャム(タイ)の古称。暹国と羅国が合体して一国を形成し、のち暹が吸収したため、「暹羅」でシャムを表わす。
梅津政景日記‐元和七年(1621)九月朔日「しゃむろ人罷下候に付、御城へ被召出候」 〔和爾雅(1688)〕
[2] 〘名〙
① シャム(タイ)渡来品物や技術などをいう。
浄瑠璃・融大臣(1692頃)二「浮世染しゃむろ唐染色々に」
② 鮫(さめ)皮の一つ。
※鮫皮精鑒録(1760)「暹羅(シャムロ)此も真鮫の内にては下品なる方へゆく物也」

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デジタル大辞泉 「暹羅」の意味・読み・例文・類語

シャム(Siam)

タイ国の旧称。シャムロ。
[補説]暹国と羅国が合したので「暹羅」とも書く。

シャムロ

シャム」に同じ。
[補説]「暹羅」とも書く。

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普及版 字通 「暹羅」の読み・字形・画数・意味

【暹羅】しやむ

国の名、今のタイ国。

字通「暹」の項目を見る

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「暹羅」の意味・わかりやすい解説

暹羅
しゃむろ
Xian-luo; Hsien-lo

インドシナ半島中部にあるタイ王国の前名シャムにあてた漢字

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