曲河庄(読み)まがりかわのしよう

日本歴史地名大系 「曲河庄」の解説

曲河庄
まがりかわのしよう

興福寺寺務領荘園、灯油料所。「大乗院雑事記」文明一四年(一四八二)閏七月二三日条の「(仏聖)御油庄々」のうちに「(曲)河庄号西菓子庄」とある。その所在は荘号から現曲川町に比定される。西菓子にしかし庄とも称したとあるが、現大和高田市・現御所ごせ市に広く散在したもう一つの興福寺領荘園西菓子庄(→西菓子庄が存在するので、同庄の荘号にちなんだものであろう。なお欠年の春日社本談義屋談義田算用状(春日神社文書)に「曲川領」とあるので春日社の得分もあった。

そのほか応永六年(一三九九)の興福寺造営段米田数帳(春日神社文書)の葛下郡に「一乗院方 鈎河北庄十八町九反大」とあり、興福寺一乗院領鈎河北まがりかわきた庄の存在もうかがいうる。これは荘号からみて前記寺務領の北にあったものであろう。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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