書流(読み)かきながす

精選版 日本国語大辞典 「書流」の意味・読み・例文・類語

かき‐なが・す【書流】

〘他サ五(四)〙
① 筆にまかせて、とどこおりなく、さらさらと書く。また、深く考えたり注意を払ったりしないで書く。
※枕(10C終)二六二「世をなのめにかきながしたる言葉のにくきこそ」
※思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉六「僕は殆ど考へもせず、書き流し、書き飛ばし、駿河半紙五十余枚さらさらと書き果てて」
② 書いて後に残す。
※新古今(1205)雑下・一七七七「かきながす言の葉をだに沈むなよ身こそかくても山川の水〈藤原行能〉」

かき‐ながし【書流】

〘名〙 筆に任せて、さらさら書くこと。また、その書いたもの。
※番傘・風呂敷・書物(1939)〈幸田成友欠本の話「漢文である原文が全部平仮名交りに書流しになってゐると聞いた」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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