曽野綾子(読み)ソノアヤコ

デジタル大辞泉 「曽野綾子」の意味・読み・例文・類語

その‐あやこ【曽野綾子】

[1931~2025]小説家東京の生まれ。本名、三浦知寿子ちずこ。夫は作家三浦朱門しゅもん各国を取材し、戦争社会宗教など幅広いテーマで執筆。作品に「遠来の客たち」「神の汚れた手」「天上の青」など。芸術院会員。平成15年(2003)文化功労者

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「曽野綾子」の意味・わかりやすい解説

曽野綾子
そのあやこ
(1931―2025)

小説家。東京生まれ。本名三浦知寿子(ちずこ)。聖心女子学院幼稚園から聖心女子大学英文科卒業までミッション教育を受ける。同人誌『ラマンチャ』『新思潮』同人。『遠来の客たち』(1954)が芥川(あくたがわ)賞候補となる。『海の御墓(おはか)』(1954)、『たまゆら』(1959)など、知的で洗練された都会的感覚と、人生に過度な期待を抱かない諦念(ていねん)、ロマンチシズムが融合した作品を発表、有吉佐和子(ありよしさわこ)とともに「才女時代」の先駆けとなった。『リオ・グランデ』(1961)、『生贄(いけにえ)の島』(1969)、『無名碑』(1969)、『人間の罠(わな)』(1971~1972)、『ある神話の背景』(1971~1972)、『神の汚れた手』(1979~1980)など、世界各地に取材し、テーマも戦争、社会、神と幅広いが、貫いているのは人間を不完全なものとみるキリスト教的認識であり、同時に諦念、常識への反発が作品を豊かにしている。その後、眼疾のため執筆を一時停止するが、回復後はアフリカを舞台に『時の止まった赤ん坊』(1984)、ダム建設の現場に取材した『湖水誕生』(1985)、連続殺人事件をモデルに人間の罪を描いた『天上の青』(1990)や、ほかに『夢に殉ず』(1994)、『陸影を見ず』(1999~2000)などがある。また、ミリオンセラーの『誰(だれ)のために愛するか』(1970)をはじめとするエッセイが数多くあり、教育問題その他社会的な発言も多く、1995年(平成7)日本財団会長就任、1997年NGO(非政府組織)海外邦人宣教者活動援助後援会(JOMAS(ジョーマス))代表として読売国際協力賞を受賞した。作家の三浦朱門(しゅもん)が夫。1993年3月、日本芸術院恩賜賞受賞。日本芸術院会員。2003年(平成15)文化功労者。

[尾形明子・田中夏美]

『臼井吉見解説『新鋭文学叢書7 曽野綾子集』(1960・筑摩書房)』『『曽野綾子選集Ⅱ』全8巻(1984~1985・読売新聞社)』『『曽野綾子作品選集』全12巻(1985~1986・光風社出版)』『『女性作家シリーズ10 曽野綾子 津村節子』(1999・角川書店)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「曽野綾子」の意味・わかりやすい解説

曽野綾子
そのあやこ

[生]1931.9.17. 東京,本田
[没]2025.2.28. 東京
小説家。本名三浦知壽子。カトリックの影響のもと,人生における幅広い問題を題材に小説やエッセーなど数多くの作品を手がけ,保守派の論客としても知られた。
東京府南葛飾郡本田(ほんでん)町(現葛飾区立石)に生まれる。1954年に聖心女子大学英文学科卒業。在学中に作家三浦朱門と結婚。デビュー作『遠来の客たち』が 1954年に芥川賞候補となり,『バビロンの処女市』(1955)や『黎明』(1957)などでも注目を集める。『砂糖菓子が壊れるとき』(1966),『無名碑』(1969),『沖縄女生徒の記録 生贄の島』(1970)を発表したのに続き,息子の三浦太郎をモデルにした『太郎物語』(「高校編」「大学編」)がベストセラーとなる。ほかに『不在の部屋』(1979),『神の汚れた手』(同),『哀歌』(2005)など。
1979年バチカン有功十字勲章受章。1993年日本芸術院賞・恩賜賞,2012年菊池寛賞受賞。2003年文化功労者。1995~2005年日本財団会長。2000年の訪日中に大統領を辞任した,ペルーのアルベルト・フジモリを一時自宅に滞在させた。

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367日誕生日大事典 「曽野綾子」の解説

曽野 綾子 (その あやこ)

生年月日:1931年9月17日
昭和時代;平成時代の小説家

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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