最尤推定法(読み)サイユウスイテイホウ(英語表記)maximum likelihood estimation

デジタル大辞泉 「最尤推定法」の意味・読み・例文・類語

さいゆう‐すいていほう〔サイイウスイテイハフ〕【最×尤推定法】

最尤法

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「最尤推定法」の意味・わかりやすい解説

最尤推定法 (さいゆうすいていほう)
maximum likelihood estimation

母集団分布が未知母数θ∈Θを含むとき,R.A.フィッシャーにより次のような推定法が示され,最尤推定法と呼ばれている。大きさnサンプリングに対する統計量X1,……,Xn の分布が確率密度g(θ,・)をもつとする。x1,……,xnを固定して,g(θ,x1,……,xn)をθの関数とみなしたとき,x1,……,xnに基づく尤度関数と呼び,

と尤度関数を最大ならしめるθ^が定まるとき,θ^(X1,……,Xn)を母数の推定量とする。すなわち,X1,……,Xnの実現値がx1,……,xnとなったとき,それを実現させる確率が最大となるようなθを母数の値とみなすことである。推定量θ^(X1,……,Xn)では不偏性や最小分散は一般には成立しないが,実用的な推定法の中で最良のものとなる場合が多い。例えば母集団分布がN(θ,1)(平均θ,分散1の正規分布)で,θ∈R1が未知母数のとき,θ^(x1,……,xn)=(x1+……+xn)/nとなる。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android