兵器製造の功労者。周防(すおう)国(山口県)岩国に生まれる。1874年(明治7)幼年学校教官に任ぜられて以来、兵器改良に没頭した。1892年陸軍で速射砲採用決定後、内外の速射砲が各種比較されたなかで、彼の発明が優れており、三十一年式速射野砲として採用された。小口径かつ5連発の三十年式歩兵銃も創製し、いずれも日露戦争(1904~1905)ではロシアの銃砲に比べ、軽量で行動力に勝り、日本の勝利に貢献した。また信管の加量筒をスズ製とし、活字製造機での鋳造を考案、機械工業の未発達な当時の日本で、精密機械加工を省略し、急を要する弾丸補給を可能とした。砲兵会議議長、砲兵工廠(ほうへいこうしょう)提理、陸軍技術審査部長を歴任。陸軍中将。
[石山 洋]
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(鈴木淳)
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