20世紀日本人名事典 「有島 生馬」の解説
有島 生馬
アリシマ イクマ
- 生年
- 明治15(1882)年11月26日
- 没年
- 昭和49(1974)年9月15日
- 出生地
- 神奈川県横浜月岡町
- 本名
- 有島 壬生馬(アリシマ ミブマ)
- 別名
- 号=雨東生,十月亭
- 学歴〔年〕
- 東京外語伊太利語科〔明治37年〕卒
- 主な受賞名〔年〕
- 文化功労者〔昭和39年〕
- 経歴
- 東京外語卒業後、藤島武二の門に入り、明治38年から43年にかけてヨーロッパに留学。イタリアでデュランに師事、ローマ美術学校に学び、ついでパリでラファエル・コランに師事。セザンヌ回顧展をみて感動し、以後印象派風の作品を描く。帰国後、43年に創刊された「白樺」同人となり、創刊号に「羅馬にて」を発表し、2、3号に「画家ポール・セザンヌ」を発表、以後多くの小説、小品、評論、随筆を発表。また43年には滞欧作品展を開いた。大正2年創作集「蝙蝠の如く」を刊行、以後「南欧の日」「暴君へ」「死ぬほど」などを刊行。また大正3年二科会を結成、「鬼」「熊谷守一像」などを出品。昭和10年二科会を脱退、11年一水会を創立。文壇、画壇と幅広く活躍したが、大正期後半からは主として画業に専念した。他の著書に、エミール・ベルナールの翻訳「回想のセザンヌ」、随想集「片方の心」「美術の秋」などがある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報