朔日・朔・一日(読み)ついたち

精選版 日本国語大辞典 「朔日・朔・一日」の意味・読み・例文・類語

つい‐たち【朔日・朔・一日】

〘名〙 (「つきたち(月立)」の変化した語)
① 月の初め頃。月の上旬初旬
伊勢物語(10C前)二「時はやよひのついたち、雨そほふるに」
※栄花(1028‐92頃)衣の珠「ついたち四日のつとめて」
② 月の第一の日。いちにち。
※兼輔集(933頃)「正月ついたちに、これかれあつまれる所にて」
大和(947‐957頃)三「さてその十月ついたちの日」
③ 特に、正月の第一日。一月一日。元日。また、正月のこと。元三(がんざん)
落窪(10C後)二「かくて年帰りて、朔日の御装束、色よりはじめて、いと清らにし出で給へれば」
源氏(1001‐14頃)葵「恨み聞え給ふ程に、年もかへりぬ。ついたちの日は例の院にまゐり給ひて」
※雑俳・菊多摺(1766)「迷ふ端女の朔日を呑」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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