朝廷(読み)チョウテイ

デジタル大辞泉 「朝廷」の意味・読み・例文・類語

ちょう‐てい〔テウ‐〕【朝廷】

天子政治を行う所。廟堂びょうどう朝堂。また、天子が政治を行う機関

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精選版 日本国語大辞典 「朝廷」の意味・読み・例文・類語

ちょう‐ていテウ‥【朝廷】

  1. 〘 名詞 〙 天子が政治をとる所。天子が政治について臣下に尋ね聞く所。廟堂。また、天子が政治を行なう機関。
    1. [初出の実例]「朝廷儀式、衣冠形制、弾正式部摠知糺弾」(出典:続日本紀‐養老七年(723)八月甲午)
    2. [その他の文献]〔礼記‐玉藻〕

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普及版 字通 「朝廷」の読み・字形・画数・意味

【朝廷】ちよう(てう)てい

王が政務をとる所。〔孟子、公孫丑下〕に如(し)くは(な)く、黨は齒(し)(年齢)に如くはく、世を輔(たす)け民に長たるは、に如くはし。

字通「朝」の項目を見る

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百科事典マイペディア 「朝廷」の意味・わかりやすい解説

朝廷【ちょうてい】

朝は政(まつりごと),廷は庭のことで,天子が政治について臣下に尋ね聞く場所をいう。統一国家の政府を意味する語。日本古代では大王地位が確立し,各地豪族が臣僚集団に編成された雄略〜継体期に,朝廷としての組織が整えられたとみられている。
→関連項目禁中並公家諸法度

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「朝廷」の解説

朝廷
ちょうてい

古く中国で臣下が天子に謁見し,天子が政治を決裁する場所をいう。日本史では天皇貴族からなる中央政権をさす。廷は群臣朝参し天子に謁見するための広い庭を意味する字で,庭に通じる。したがって本来,朝廷は朝庭同義だが,7世紀から律令時代にかけての史料中にみえる「朝庭」の語は,具体的には宮の朝堂に面した庭そのものをさすことが多く,朝廷とは若干語義が異なる。

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旺文社日本史事典 三訂版 「朝廷」の解説

朝廷
ちょうてい

古代〜近世における天皇の政庁
律令制下,天皇を中心に貴族がここで政治を行った。平安末期に政治の実権を失ったが,二官八省の制を存続し,祭政のうちの祭祀と,儀礼面を残した。鎌倉時代以後は幕府に対応する語として使用された。

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防府市歴史用語集 「朝廷」の解説

朝廷

 日本の場合は、天皇と貴族からなる中央政権のことを言います。もともとは中国の言葉で、家臣が皇帝に謁見[えっけん]したり、皇帝が政治をとりきめたりする場所のことを言いました。

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世界大百科事典(旧版)内の朝廷の言及

【宮廷】より

… 絶対王政と深く結びついたこの宮廷は,宮廷対地方という構図で展開したイギリス革命において地方に打ち破られ,フランス革命においてもまた,ルイ16世のパリへの連れ戻し,ついでその処刑によって解体することになる。【二宮 宏之】
【中国】
 中国では,宮廷というのは帝王の居処のことであり,宮庭とも書かれ,〈朝廷〉〈宮闕(きゆうけつ)〉あるいは単に〈朝〉〈闕〉といわれ,しばしば商品交易の場である〈〉と対して呼ばれた。《周礼(しゆらい)》考工記によれば,国都を造営する際には,中央に王宮をおき,東に宗廟,西に社稷(しやしよく),前方つまり南に〈朝〉,後方つまり北に〈市〉を設けたし,《周礼》全体の記述からみると,天子には三朝があったことになり,路門より内側を天子の日常起居する場所である燕朝といい,路門外,応門内を天子が毎日臨御して政事をみる場所たる治朝といい,応門外,皋門(こうもん)内を朝士が政事をつかさどる場所たる外朝といったとされ,全体を内朝と外朝とに二大別するときは燕朝と治朝をあわせて内朝といったのである。…

※「朝廷」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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