朝日寺跡(読み)あさひでらあと

日本歴史地名大系 「朝日寺跡」の解説

朝日寺跡
あさひでらあと

[現在地名]天理市佐保庄町小字朝日

かみ街道沿いにあったが、明治初年に廃寺となった。朝日山円通えんつう寺と号し、朝日寺と通称された。本尊観音菩薩立像。里謡に「朝日寺の 三つ葉うつぎの そのもとに 黄金千枚 後の世のため」とある。傍らの墓地に天文二三年(一五五四)隔夜僧覚円の建立した聖観音石仏がある。隔夜僧は現桜井市の長谷はせ隔夜かくや堂と現奈良市の隔夜寺を隔夜に往復した修行僧で、現天理市勾田まがた町の浄国じようこく(浄土宗)の天文五年の名号碑にも「奈良長谷寺各夜一千三百日結願山城相楽沙門順」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android