朝日郷(読み)あさひごう

日本歴史地名大系 「朝日郷」の解説

朝日郷
あさひごう

和名抄」記載の浅井郡朝日郷に由来すると考えられ、郷域は現町域北西部と推定される。鎌倉時代初期のものと推定される中院流家領目録草案(久我家文書)朝日庄の名がみえ、この時期、中院家領庄園が置かれていたと考えられる。文永五年(一二六八)閏正月二八日の左衛門尉某譲状案(祇園社記雑纂)によれば、朝日郷のうち久米名の地頭職が斎藤経清に与えられており、以後在京御家人斎藤氏が相伝するところとなった。

朝日郷
あさひごう

「和名抄」高山寺本は「安左比」(アサヒ)、東急本は「安佐比」と訓ずる。「新古今集」巻七に「長和五年大嘗会悠紀方風俗歌、近江国朝日郷」の題詞と「あかねさす朝日の里の日影草とよのあかりの光なるべし」とみえる。「近江国注進風土記」にも「朝日里、浅井」とあって、歌枕の地としても著名であった。永文五年(一二六八)閏一月二八日の左衛門尉某譲状案(祇園社記雑纂)に「浅井郡朝日郷内久末名」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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